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物流現場の現実に即したAI活用による品質分析支援事例

業界:運輸・物流・倉庫 部門:品質管理・カスタマーサービス 課題:不良品・クレーム対応の効率化 ソリューション:データ統合・可視化による現場支援

背景・課題

物流・運輸業界では、不良品発生やクレーム対応に長年マンパワーが割かれ、データも各拠点・部門に分散しているため全体動向を把握しにくい状況が課題です。部分的なデジタル化は進む一方、データを品質改善に活用できている企業は限られます。

AI活用ソリューション

まず現状の業務フローとデータを棚卸しし、クレーム種別や不良発生件数などを各拠点の現場担当者とともに月次で集計。そのうえで、既存のExcelや業務システムのデータを統合し、BIダッシュボードで可視化しました。一部AI技術も併用し、単純な異常傾向の自動アラートや、過去データからの発生要因候補の抽出など、“人”による意思決定を補助しています。AIの結果もあくまで補助値として参考にし、現場の意見を重視した分析サイクルとしました。

AI導入前後の変化

導入前 (Before)

  • 従来は各拠点で紙やExcelでの集計作業が必要で、クレーム報告の転記・集計に週15時間かかっていました。不良要因も担当者経験に頼りがちでした。
  • 週15時間→9時間(40%削減)

導入後 (After)

  • BIとAI補助サイクル導入後、全拠点のデータ統合と可視化が進み、不良原因候補の早期把握や集計時間の短縮を実現しました。さらに各拠点からの意見・現場知見もAIデータに反映することで、現場納得性の高い対策案が共有される流れが生まれています。

イメージ図

AI活用イメージ図

成果・効果・ROI

不良品発生率は一定期間で約8~10%改善、クレーム対応の集計作業も大幅に省力化できました。最初の2年間は限定的なROIですが、現場に負担をかけずにじわじわ運用定着・コスト削減効果が積み上がっています。

実事例

本事例では、AI導入を性急に進めるのではなく、現場との協調を重視して集計・分析環境を整備。その副産物として徐々にデータドリブンな改善文化が組織に定着してきた点に現実味があります。

https://knowledge.members.co.jp/column/20231009-logistics-ai-reality

さらなる展開

在庫管理や受発注、従業員安全管理などでも同様の小規模AI・BI導入ノウハウを展開可能。現場意見をデータと併用し、地に足のついた改善文化を全社で醸成する中長期戦略にも適用できます。

導入ロードマップ

  1. 現状整理・現場ヒアリング - 拠点担当者へのヒアリングと現状データ形式の棚卸し
  2. 業務・データ統合の試行 - Excel・基幹システム・報告書データの連携と仮集計
  3. BIダッシュボードの構築・試用 - 可視化による早期気付き/一部AI分析機能の実証的導入
  4. 現場巻き込みによる運用・改善 - 分析サイクルの定着/現場の意見を生かした運用ルール整備
  5. 拡張・横展開 - 他業務領域や複数拠点への展開・全社標準化の検討

ご相談・お問い合わせ

まずは無料相談から承りますので、AI活用のことならお気軽にお問い合わせください。