自社ECでは型番・仕様が多く、ユーザーは目的の製品や適合する周辺機器・消耗品に辿り着きにくい。結果として比較中の離脱、適合ミスによる返品・問合せ増、セット購入の取りこぼしが発生。営業・販売は“何を一緒に提案すべきか”の判断が属人化しており、Web上での体験が実店舗の接客に劣るのが課題。
唯一の解決策は、製造業特有の“適合情報(BOM・部品互換・設置条件)”を中核データにしたAIレコメンドを構築し、製品・周辺機器・消耗品・記事/動画を横断して「あなたの型番に合う一式」を自動提案すること。やることはシンプルで、1) PLM/ERPのBOM・互換表・製品属性、2) 保守周期や保証・点検履歴、3) ECの閲覧/購買・検索クエリ・カート内容、4) 設置環境(電圧・寸法・IP等級)などをクレンジングして特徴量化。協調フィルタリング+ルール(適合必須条件)+セッションベース予測を組み合わせ、商品詳細では“同型番ユーザーの実購買セット”“欠品しがちな同梱品の不足警告”、カートでは“適合する取付部材・ケーブルの自動補完”、記事/動画では“閲覧中の手順に対応した工具・消耗品”を提示する。適合NGは厳格に除外し、上位候補は在庫/納期/価格/粗利も加味したスコアで並び替え。UIは「用途から選ぶ」「環境条件から選ぶ」の2動線を標準化し、誤購入を避けながら平均注文額と初回購入の確度を同時に高める。
実績のある“検索×適合ナレッジ”起点の設計により、検索経由の利用者増を土台にレコメンド導入後は、平均注文額の向上(周辺機器・消耗品の同時購入増)、初回購入率の改善、返品率の低下が見込める。ROIは、追加粗利(周辺機器/保守品の同時購入+誤発注削減)−運用費で算定。目安:平均客単価+5〜12%、誤購入・再出荷コスト−10〜20%、12カ月累計で投資回収を想定(自社データでPoC検証のうえ確定)。
パナソニックの公式通販「Panasonic Store Plus」は、ZETA SEARCHで製品・記事・FAQを横断検索化し、サジェスト等で目的到達を短縮。検索体験の向上によりサイト内検索の利用者数は前年比127%超を実現。今後、検索ログと連動した適合前提のレコメンド拡張が有効。
・保守・保証登録データと連携し、消耗品の交換時期に合わせた“予防提案”を自動化(定期便/まとめ買い)。 ・コールセンター/現場保守のナレッジを学習させ、“症状→必要部材セット”の提案。 ・販社/代理店ポータルでも同一エンジンを提供し、見積作成時に適合部材を自動補完。 ・店頭端末やARマニュアルと連動し、実機設置条件からの部材レコメンドを展開。
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