AIビジネス活用事典home

電話問い合わせを“自己解決”へ:LINE WORKS連携の社内チャットボットで店舗横断ナレッジを新人教育に直結

業界:不動産 部門:サービス・カスタマーサポート 課題:教育・人材育成・ナレッジ共有 ソリューション:技術伝承・教育支援

背景・課題

急成長に伴い社内の問い合わせが増加。部署をまたぐ質問の取り次ぎが多く、回答できる人に負荷が集中。繁忙期は1日30件超の問い合わせが管理部門の業務を圧迫。業務マニュアルは社内イントラにあるが、どこにあるか分からず電話で聞かれるケースも多く、新人教育にも無駄が生じていた。

AI活用ソリューション

唯一の解決策:LINE WORKSに統合した“社内特化型サポートチャットボット”をナレッジの玄関口に据え、店舗・部門横断の運用チーム(約20名)が実務Q&Aと手順フローをシナリオ化して継続拡充する。入口は総務・経理などのバックオフィス系と、仲介・新築などのフロント系で2系統に分岐。物件登録、内見手配、契約・重要事項説明、入退去、修繕受付といった不動産特有の作業を“次に何をすればよいか”のガイドで提示し、該当マニュアルへワンタップ誘導。会話ログを見て未解決質問に類義語を登録し精度を継続改善、最新情報も各部門が自律的に更新できるため、新人はチャットに質問→手順を実行→根拠資料を確認、という流れで独力完結できる。これにより電話の一次対応が不要になり、現場のノウハウが属人化せず教育と業務が同時に回る。

AI導入前後の変化

導入前 (Before)

  • ・繁忙期は1日30件超の電話問い合わせ。取り次ぎや重複質問が多く、管理部門の本来業務を圧迫。・“どこに何があるか”を探す時間が長く、新人は都度ベテランに確認。
  • 目安試算:繁忙期30件/日の問い合わせのうち、利用率6割超を自己解決に置換→約18件/日をチャットで解決。1件5分相当の対応と仮定すると約90分/日、月換算で30時間以上の削減。

導入後 (After)

  • ・社内チャットボットを2系統導入し、半年で利用者6割超、回答率95%以上を達成。・簡易質問の多くが自己解決へ移行し、マニュアルへ自動誘導。新人は不明点を即時解決でき、教育の手戻りが減少。

イメージ図

AI活用イメージ図

成果・効果・ROI

・電話問い合わせの大幅削減と回答の均質化を実現。・新人教育の所要時間を短縮し、部門横断で最新手順を即日共有可能に。・回答率95%以上/利用者6割超(導入半年時点)を継続し、現場の生産性向上に寄与。ROI試算例:時給3,000円で30時間/月削減なら月9万円相当の人件費圧縮。チャットボット費用を差し引いても黒字化しやすい。

実事例

不動産SHOPナカジツは、社内問い合わせの増加と属人化に対し、LINE WORKS連携のサポートチャットボットを導入。部門横断チームがQ&Aと手順をシナリオ化し、類義語登録で精度を向上。入口を2系統に分けて運用し、回答率95%以上・利用者6割超を達成。電話対応と新人教育時間を大幅に削減した。

https://chatbot.userlocal.jp/document/casestudy/nakajitsu/

さらなる展開

・顧客向けサイトでのFAQ/予約案内ボット展開(来店予約、必要書類案内、内見調整)。・店舗マニュアルと契約書式の一元検索“質問可能なマニュアル”化。・新人オンボーディング用に部門別学習コースと理解度チェックを自動生成。・CRMと連携し、過去対応履歴からベストプラクティスを提示。・音声ボット連携で電話一次受けも自動化。

導入ロードマップ

  1. 現状分析 - 問い合わせログを収集し、重複質問の上位20件、部門別の問い合わせ量、教育で詰まる手順を可視化。社内マニュアルの所在と更新体制を棚卸し。
  2. 費用対効果の試算 - 上位質問の処理時間と件数から削減可能時間を算出。ライセンス・運用工数を加味して月次ROIを試算。
  3. PoC検証 - LINE WORKSと連携し、バックオフィス系とフロント系の2系統でパイロット。類義語登録と未解決質問の改善サイクルを2~4週で回し、回答率・利用率を測定。
  4. 社内稟議 - 定量結果(回答率・削減時間)とユーザー評価を添えて稟議化。運用体制(各部門編集権限・月例メンテ)を明文化。
  5. 本番導入 - シナリオ約400件規模を目標に拡充し、更新ルールと通知運用を定着。KPI(回答率、自己解決率、教育時間)をダッシュボードで継続モニタリング。

ご相談・お問い合わせ

「うちでもAIを導入したいけどどうすればいいの?」無料で相談を承ります。AI活用についてなんでもお気軽にお問い合わせください。