各店舗の担当者が経験や勘に頼って発注しており、時間負担が大きい一方で、欠品による販売機会ロスや過剰発注による廃棄ロスが発生していた。即食系(おむすび・弁当・サンドイッチなど)は需要変動が激しく、天候・時間帯・立地による差も大きいため、人手での最適化に限界があった。
唯一の解決策として、コンビニ特有の“日配・中食”カテゴリに絞ったAIレコメンド発注を導入。過去1年の販売実績に加え、店舗前通行量(時間帯・性別・年代)、気象(気温・湿度・降水・日照)、カレンダー(祝日等)を取り込み、日別・便別・単品別に販売を予測。予測に基づくSKUごとの推奨発注数を1日4回更新し、次便までの在庫繰り越しを考慮した「売場ボリュームを保つ数」も自動算出することで、欠品を抑えつつ陳列量を確保する。さらに、利益額が高く立地が近しい“お手本店”の実績を参照し、未採用の売れ筋を提案して品揃えを改善。店長は推奨値に対し手動微調整だけを行えばよく、発注判断の質とスピードを同時に底上げする。
確認された効果:発注作業時間を週約6時間削減。狙い:欠品抑制による販売機会の確保、廃棄ロスの適正化、品揃え精度の向上による来店満足度向上。ROI観点:人件費削減+売上機会確保+廃棄削減の三重効果で短期回収が期待できる(実績の時間削減は確定値、売上・廃棄は店舗データで継続検証)。
ファミリーマートは2025年6月末から全国500店舗で「AIレコメンド発注」を運用。過去実績、通行量、気象、祝日などを用いて日別・便別・単品別に最適な発注数を自動提案し、発注作業を週約6時間削減。欠品抑制と廃棄ロス適正化、品揃え改善を狙う。
https://www.family.co.jp/company/news_releases/2025/20250710_01.html
先行カテゴリ(中食)での効果検証後、飲料・菓子等の拡大、販促カレンダー連動の初期発注最適化、地域イベント・学校行事などローカル要因の自動取り込み、時間帯別フェイス割当ての自動最適化、MD・価格・廃棄基準の連動最適化、製造・物流便計画との需要連携(店舗→DC→工場)へ水平展開。
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