通信事業の多角化で購買の発注件数が増加。見積書(PDF)と社内の発注依頼データの突合・入力・承認回付を人手で行っており、担当者の負荷増、ヒューマンエラー、承認リードタイムの長期化が課題だった。
唯一の解決策は、見積書チェックの全工程を「AI-OCR+RPA+社内購買システム」へ直結させること。具体的には、取引先から届く見積書PDFをクラウドAI-OCRでAPI呼び出しし、品目・金額・税区分・取引先名・支払条件などを自動抽出。RPA(UiPath)が社内の購買依頼データと自動突合し、差異が設定閾値内なら購買システムへ自動登録、承認者へ自動回付する。閾値超過や必須項目欠落は例外キューとして担当者にだけ通知し、人は判断が必要なケースに集中。承認画面には“ロボット実施”が明示されるため確認のメリハリが効き、監査ログも自動保存。取引先ごとに異なる帳票フォーマットはAI-OCRのテンプレート管理で段階的に追加し、対象先を広げるたびに自動化効果が逓増する。これにより、手作業の開封→目視→転記→回付という通信業特有の大量・多様な伝票処理を、無人かつ一貫処理へ置き換える。
- 定量効果:発注業務のチェック時間を約17%削減、月1000件規模を自動処理。承認までのリードタイム短縮、エラー抑止。- 定性効果:人は交渉・異常判断へシフト、監査対応の強化。- ROI:短期間PoCで効果を確認後に本番化し、早期に投資判断・費用回収を見込める運用モデルを確立。
KDDIは購買発注で、見積書(PDF)のAI-OCR読取と社内発注データの突合・承認回付をUiPathで自動化。PoCを2019年12月〜2020年3月に実施し、2020年7月に本番化。本番2カ月時点で月約1000件をロボット処理し、チェック作業時間を約17%削減。ヒューマンエラー抑止と承認スピード向上を実現した。
https://www.uipath.com/ja/resources/automation-case-studies/kddi
- 取引先テンプレートの拡充(対応ベンダーを段階拡大)- 見積→発注→検収→請求までの一気通貫自動化(ERP・会計とのAPI連携)- 価格・数量の異常値検知、差し戻し理由の自動生成- 契約書条項の自動照合、稟議文面の自動作成- グループ会社・海外拠点への横展開、共通ロボット資産の統制・監視
「うちでもAIを導入したいけどどうすればいいの?」無料で相談を承ります。AI活用についてなんでもお気軽にお問い合わせください。