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21拠点のホテル入社手続きを“スマホで完結”に、作業時間を約85%削減する人事・総務RPA

業界:レジャー・観光・宿泊 部門:人事・総務 課題:コスト削減・業務効率化 ソリューション:業務自動化・RPA(外部システム連携・定型処理の自動化)

背景・課題

全国に複数拠点を持つホテルチェーンでは、各館ごとに異なる紙帳票やフォーマットで入社手続きを運用しており、内定通知、雇用契約、個人情報・マイナンバー収集、各種申請の回収・確認・保管に手作業が多く、月末や繁忙期に人事・総務の工数が逼迫。郵送・押印・転記に伴うコストとヒューマンエラー、処理の滞留が課題だった。

AI活用ソリューション

「人事労務コボット」を核に、入社手続き〜雇用契約をスマホ完結に統一し、全ホテル共通の電子フォーム・雇用契約テンプレート・承認フローをRPAで自動実行。応募者情報の取り込み、内定通知の配信、本人確認・マイナンバー等の提出依頼、未提出者への自動リマインド、電子署名済み書類の保存までを一連のワークフローとして標準化する。収集データはCSV/APIで勤怠・給与・人事台帳へ自動登録し、二重転記を排除。ダッシュボードで各館の進捗を可視化し、入社当日までに必要書類が揃わないリスクを早期検知。ホテル特有の多拠点・大量入社(季節雇用・アルバイト)の波にも、同一フローの一括配信・回収で対応する。

AI導入前後の変化

導入前 (Before)

  • 紙・郵送中心、館ごとにバラバラの帳票。内定通知〜契約締結〜各種申請の回収に電話・メール追いかけが発生。回収漏れや転記ミスで差し戻し・やり直しが頻発。
  • 入社手続きの作業時間を約85%削減。紙・郵送・保管コストを大幅圧縮し、ピーク時の応援要員手配が不要に。

導入後 (After)

  • 入社手続き・内定通知・雇用契約がスマホ完結。共通テンプレートと自動ワークフローで全館標準化。未提出者への自動催促、提出完了と同時に台帳・勤怠・給与へ自動登録。進捗は本部で一元可視化。

イメージ図

AI活用イメージ図

成果・効果・ROI

作業時間約85%削減により、同等の処理量を少人数で運用可能に。紙・印紙・郵送・保管費の削減、入力・転記ミスの低減で差し戻しがほぼ解消。入社完了までのリードタイム短縮で現場配属を前倒しでき、教育着手の遅延も抑制。全館フォーマット統一により本部集計・監査対応が容易化し、コンプライアンスリスクも低減。

実事例

ホテルマネージメントジャパンは「人事労務コボット」を導入し、入社手続き・内定通知をスマホ完結でデジタル化。館ごとに異なるフォーマットを統一し、全社標準に展開。結果として作業時間を約85%削減し、業務の効率化と標準化を実現した。

https://kobot.jp/kobot_lab/case/hotel-management-japan/

さらなる展開

同一基盤でアルバイト・季節雇用・派遣の一括オンボーディング、雇用区分別の自動フロー分岐、外国籍スタッフ向け多言語フォーム、雇用契約更新の自動通知、入社後の研修受講・誓約・備品貸与のチェックリスト化、退職・異動手続きの自動化、採用管理(ATS)や勤怠・給与との双方向API連携強化まで横展開可能。繁忙期の大量処理を想定した“配信→回収→台帳反映”の一括運用が定着すれば、全社の人事生産性を底上げできる。

導入ロードマップ

  1. 現状分析 - 全館の入社関連業務を洗い出し、帳票・承認者・締切・回収手段・システム連携点を棚卸し。処理件数の季節変動とボトルネック(郵送・押印・転記・督促)を特定。
  2. 費用対効果の試算 - 月次件数×現行工数×人件費+紙・郵送・保管費を算出し、85%削減の前提で削減額と回収期間を試算。大量入社期の臨時要員費も含めてROIを算定。
  3. PoC検証 - 1拠点(例:旗艦ホテル)で入社手続きフローを試験運用。電子フォーム、テンプレート、催促ロジック、CSV/API連携、ダッシュボードを実データで検証し、現場オペに合わせて微調整。
  4. 社内稟議 - PoCの削減効果とリスク対策(個人情報保護、アクセス権限、監査ログ、BCP)を添えて投資判断。全館標準の業務規程・運用マニュアル・教育計画を整備。
  5. 本番導入 - モデル館→エリア単位→全館の順で展開。既存人事・勤怠・給与とのCSV/API連携を本番化し、運用定着のためのトレーニングとKPIモニタリングを実施。運用後はテンプレート・権限・監査レポートを定期レビュー。

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